東北

「東北の人の気品というものは、どこから来るのか、と考える。
 静かな美徳の底にあるのは、誇りだと思う」
-と、山本昌代さんが『エルンストの月』のなかで書かれていた。
秋田に1週間お邪魔して、同じことを感じる。
「我慢強いとは言われますよねー」と土地の方がおっしゃっていた。
冬場は、朝起きたら雪かき、何を始めるにも先ずは。
「またぎ」の話をうかがった。
「又鬼」と書く-という説では、
自分の子供たちに食べさせていくために、何度も動物の命をいただかなくてはいけないから・・・
「又、鬼になる」→「またぎ」。
やがて藍色の池にであったり、うつくしい漁港にたどり着いたり。
「晴れがいい天気って誰が決めたんでしょうね?
 雨の日にしか見られないものがありますよ」

出張中にお庭の桜が開花。(夫撮影)
帰宅したら、木瓜の花も咲いていた。
日比谷公園の桜も、雪柳も。
白木蓮はまだきれいに咲いていて、今朝「間に合った」と、言った。
合い間に、ゆっくりとお茶。
時間にしたら一分にも満たないのだけど、このひといきが、活力に。

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