作品タイトル「 i 」は、藍色のあい、indigo blue の頭文字「 i 」。
帽子、ストール、Tシャツ、レギンス、ワンピース、作務衣、スリッパ、鞄、敷物、、、
藍染好きはとまらず、全身藍色だったりします。
タデアイ科の徳島藍、800年の歴史。ジャパンブルー。日本人に一番似合うのは藍色じゃないかと、ずっと思っています。
先月6年ぶりに、「藍の館」を訪ね、館長さんにたくさん教えていただいたので、忘れないようにメモ。

藍の華。

青は藍より出でて藍より青し。

藍染でも、色の濃さによってうつくしい名前がついている。
左から、褐色(かちいろ)、紺、藍、熨斗目(のしめ)、はなだ、浅葱(あさぎ)、瓶のぞき。

こちらが、「蒅(すくも)」。藍の葉を乾燥させて、水をかけながら3ヵ月かけて発酵させ、つきかためて乾燥させたもの。保存性が高い。
現在この「すくも」をつくっている「藍師」さんは、徳島県で4人と伺いました。
葉藍の寝せこみのときに、プロの藍師の方は、素足で葉藍のうえに立って、お水をかけるそうです。
足で、温度や葉藍の状態を確かめて、水の加減を調整するそうです。その温度、なんと60度・・・。
そうしてできた「すくも」を突き固めて固形化したものが「藍玉(あいだま)」と呼ばれます。
「すくも」に「木灰(もくばい)」を足して、お酒などを足して、藍を建てます。
ぶくぶくと藍の華が咲き、一週間ほどで染色可能な状態になります。

藍染体験させてもらえます。

「褐色」目指して染めました。
「一入(ひとしお)の喜び」という言葉は、布を藍甕に入れるたびに、藍色が美しくなる-藍染から生まれた言葉なのです。
褐色にするためには、50回くらい藍甕に浸して出して搾って-を繰り返すのだそうです。
これで、10回くらいだったかなー。
藍には殺菌作用があるので、手は荒れないそうです。
むしろ、手が荒れていたら治っちゃったりします-と館の方がおっしゃっていました。

藍の館の茶室。水面の影がゆらゆら映ってきれい。
当時は、阿波の紺屋さんといえば、大のつく豪商。

こちらは展示室。

木綿友禅。

おいとましてから、近くの「直心庵」で祖谷のおそばを、藻塩をかけていただく。
阿波の国は、22万石。
実際は藍の生産により50万石とも言われたそうです。
吉野川の氾濫で上流から栄養分が流れてくるため、藍の生産に向いていた土地。
1903年にドイツから化学染料が入ってきて、生産量はぐっと落ちました。