離乳、その後 (3歳4か月)

離乳してからしばらくは、「移行期間」と思って過ごしました。
たとえば、朝方の目覚めのときにお腹が空いて、いつもなら「ぱーいー」となっていたところ、「ぱい」がないので、代わりに、と、リンゴをすりおろしてジュースをあたためたり、生のリンゴを薄く切って準備しておいてさっと出せるようにしておきましたが、いつの間にか、それも必要なくなりました。必要だったのは、2週間くらいだったでしょうか?
時々「ぱーいー」というときは、たいていお腹が空いているときだったので、「わっちゃん、ぱいって言うのは、お腹が空いたってこと?」とたずねてみたら、「うん」というので、「それなら、お腹が空いたーって言ってみたらどうかな?」と提案し、いつしか「ぱい」という言葉も出なくなっていきました。
私のパジャマや寝るときに着ているカーディガンに、ぱいの匂いがするみたいで、くんくんしながら、「ああ、ぱいの匂い、甘いにおーい」と、懐かしむようにうっとり言っていたこともありました。
離乳後、2回、ぱいと言って泣きました。
1回目は、富山に行ったときに、さとみちゃんのお宅に移動の間、ふたりで後部座席に座っていたときのこと。
車に乗るとたいてい眠くなるので、おっぱいを飲んで、ころっと眠るのがそれまでのパターンで、この時も、お昼過ぎのちょうど眠たい時間でした。
わっちゃん、泣きました。
「ぱい飲みたいねぇ」と共感することしかできず、でも乗り切れると信じてその時を過ごしました。
2回目は、胃腸の風邪をもらって、食欲が落ちていたとき。
こういう時も、今まではずっと、ぱいでした。
このときも、消化のよい甘みのあるものを食べてもらって乗り切りました。
離乳して1か月以上経って、すっかり落ち着いたなぁというころに、膝にのってきて「ぱい飲んでみたい」というので、「いいよ」と言いました。
ちょっと飲んでみたかったみたいです。
「にがーい」と言って、ケラケラ笑っていました。
たぶん、出ていなかったと思います。
先日、家族で車に乗っていたときに、わっちゃんが急に「おかあさんになったら、赤ちゃんくださいますようにって神様にお願いしたの」と恥ずかしそうに言いました。
こういう一言を聞くと、もう私もいい大人だし、これからの人たちのためにできることを頑張っていこうとしみじみ思います。

サンタさんにいただいたセット、これは12月の写真。
今日は、仕事で都内のホテルに泊まっていますが、わっちゃが生まれてから、ときどき仕事でホテルに泊まっていたので、ホテルの部屋でのわっちゃんの動きやあり方が、定点観測みたいになっています。
家で眺めるのとはまた違った見え方です。
今日は、ばあばと品川水族館で過ごしてもらいましたが、別れ際、くるっとこちらを振り返って、にこっと笑って手を振ってくれました。
笑顔で別れるって、なんて素敵なことだろう。
(今まで泣かせてすみませんでした)
今回はトイレもひとりでするし(見ないで!と言われます・笑)、話もしっかりとしてわかりやすく、もりもり食べて歌って踊って、「あーちゃん、お茶買いにいこう」と言って自分で靴を履いて部屋を出ていく姿をみて、気が遠くなったというのか、わっちゃんが産まれてから今日までのことは、全部幻だったんじゃないかと、今、目に見えている姿も、幻なんじゃないかと、ぼんやりそう思いました。